関西オープン2023 大会 速報レポート

コロナ禍後、初となる公式戦、熱い戦いを繰り広げて閉幕

JTSF(Japan Table Soccer Federation)主催による関西オープン2023(2023年6月23日~25日)が、オウギマチラブブリトー(大阪市・北区)にて開催された。

コロナ禍により2019年を最後に公式戦の開催は中止が続いていたが、今回、実に4年ぶりとなるJTSF主催による公式大会となり、日本各地はもとより韓国、シンガポール、フランスといった海外からの参加も含め、43名(各種目参加者のべ178名)のテーブルサッカープレイヤーが集結し熱戦を繰り広げた。


 また、久々となった今大会は、ITSF(International Table Soccer Federation)・ATSA(Asia Table Soccer Association)の公認大会でもあり、国際的なランキングポイント獲得のための非常に重要な大会となったことはもちろんだが、コロナ禍による長期間の中断が続いたこともあり、久々に顔を会わせるプレイヤー同士が親交を深める姿が非常に印象的な大会にもなった。


 また、主催者である JTSF にとっても、昨年12月に新会長が就任し、新体制発起人メンバーによる数ヶ月の協議のもと、ようやく実現をした大会開催となった。「新体制になってゼロからイチへと組織や大会を作り出すなかで、手応えのある大会となった」と語る植野 穣・JTSF 会長は、大会運営に関しては極力、公平性を意識したいとの方針を掲げる。決して大きな大会とは言い難いが、海外からの選手が大会へ参加してくれたのも、協会の地道な広報活動や対応などの成果と考えたい」と、今回の大会の成功を前向きに捉え、協会としては、年内にあと1~2回の公認大会の開催実現、JTSF会員の総会の開催などを目指し、活動を加速していくとのことだ。「大会の開催を機会にして、若いプレイヤーやこれまでフーズボールを知らなかった人に参加してもらえるように広報活動により力を入れていきたい」と大会を終え、語る会長、競技人口と選手層の拡大が、協会の何よりの課題となる。 

主な競技結果

◎6月24日オープン・シングルス (エントリー30名)

【順位】
優勝:岩田拓実(日本)

2位:川中健人(日本)

3位:Daniel Yang(韓国)

【決勝ゲーム】
ベスト・オブ・3ゲーム/5点先取(ボンジニ・トルネード)
岩田拓実 2ゲーム ― 川中健人 0ゲーム
1stゲーム: 岩田拓実 5 ― 川中健人 3
2ndゲーム:岩田拓実 5 ― 川中健人 2

1stゲームは、ボンジニテーブルからスタート。岩田の2ポイント先取でゲームがはじまり、川中がすぐ2ポイントを取り返した後、岩田のポイント、さらに川中のスネークショットが決まり、スコアは3対3とお互い一歩も引かない展開となったが、最後は岩田の5ロッドからのアングルのあるミドルショット、さらにバックスからのスプレーショットが決まり、岩田が1stゲームを先取した。
2ndゲームはトルネードテーブルでプレイ。先制点は川中が相手ボールをはじいた5ロッドから1ポイントを奪うが、その後、立て続けに岩田がバックスより2ポイントを奪う。続いて、川中が1ポイントを取り、2対2の同点に追いつくも、最後は岩田がプルショット、プルのリバースなどで3ポイントを連取し、そのままゲームセット。

<優勝 岩田拓実・インタビュー>
決勝戦はゲームの流れが良かった、こちらの意図していた狙いがうまくはまったポイントもあり勝利に結びついたと思う。久々の公式戦だったし、大阪に来るのも久しぶり。新しい関西のプレイヤーが増えていて、大会自体が盛り上がって本当に楽しかったですね。

◎ 6月25日オープン・ダブルス(エントリー17組34名)

【順位】

優勝:稲上裕仁(日本)/Duque Nicolas-Claude(日本) 

2位:鈴木雅雄(日本)/横山 貴(日本) 

3位:岩田拓実(日本)/成田真名夫(日本)

【決勝ゲーム】

ベスト・オブ・3ゲーム/5点先取(ボンジニ・トルネード)

稲上裕仁/Duque Nicolas-Claude 2ゲーム ― 鈴木雅雄/横山 貴 1ゲーム

1stゲーム: 稲上裕仁/Duque Nicolas-Claude 1 ― 鈴木雅雄/横山 貴 5

2ndゲーム: 稲上裕仁/Duque Nicolas-Claude 5 ― 鈴木雅雄/横山 貴 4

3rdゲーム: 稲上裕仁/Duque Nicolas-Claude 5 ― 鈴木雅雄/横山 貴 1

 1stゲームは、ボンジニテーブル。ゲーム開始から鈴木が立て続けに3ポイントを先取し、さらにバックス横山も1ポイントを追加、鈴木・横山ペアが4ポイントを先取したタイミングで、稲上・Nicolasペアがタイムアウトをとり、立て直しを図る。試合再開後、Nicolasがバックスからアングルのついたロングショットを決め、1ポイントを取り返すが、鈴木の5ポイント目が決まり、試合の流れを変えるまでには至らず、1stゲームは鈴木・横山ペアが先取。

 2ndゲーム、舞台はトルネードテーブルへ。先制点は稲上・Nicolasペアだったが、鈴木・横山ペアが3ポイントを続けて連取し、スコアは1対3と鈴木・横山ペアがリード。1stゲームの勢いで鈴木・横山ペアが試合を決めるかのように見えたが、その後、稲上・Nicolasペアが1ポイント返すと、続けて2ポイント連取、4対3と逆転。その後、ミスもあり鈴木・横山ペアが1ポイント取り、試合は4対4のゲームボール。最後は稲上がピンショットを決めて2ndゲームを取り、ゲームカウントは1対1のドローに。

 3rdゲーム、ファイナルゲームはボンジニ、トルネードのマルチテーブルにて開始。これまでの流れと打って変わって、ボンジニ、トルネードと稲上・Nicolasペアが3ポイントを連取。鈴木がピンショットで1ポイント返すも、勢いは完全に稲上・Nicolasペアへ。Nicolasがバックスから1ポイントを取り、4対1のマッチポイント。最後は稲上がゴールを決めて、オープン・ダブルスの優勝を勝ち取った。

<優勝ペア 稲上裕仁/Duque Nicolas-Claudeインタビュー >
意図を持ってボンジ二テーブルをチョイスした作戦だったが、1stゲームは裏目に出てしまった(稲上)。最初は少し緊張もあったけど、2ndゲームは稲上の得意なトルネードでファイナルゲームに持ち込めた。優勝できて嬉しい。久しぶりの公式大会、大阪のローカルプレイヤーや海外からも多くの選手が参加していて様々なスタイルのプレイヤーと試合を楽しめた。(Nicolas)

その他の競技結果

MIXダブルス 1位:稲上裕仁/植田理恵  2位:雑賀友紀/須田ひまわり 3位:成田真名夫/八木美有紀

ウーマン・ダブルス 1位:橋本恵里/羽室亜紀 2位:植田理恵/八木美有紀 3位:須田ひまわり/須田麻美

アマチュア・ダブルス 1位:寺澤良太/南 雄貴 2位:田中 渚/森安将吾 3位:山下忠良/吉村風輝

*最終的な大会結果、各種ポイントなどはJTSFのHPにて掲載される予定

*大会の模様は、YOUTUBEにて配信中 

Tokyo Table Soccer TV( https://www.youtube.com/@YUZIxxx )

 

海外プレイヤーも関西オープン2023へエントリー!

フランスから日本への旅行中にフーズボールをできる場所をインターネットで探し、大会へエントリーした、Thomas Hector(写真右)とJunichi Saito(写真左)。

シンガポールから参加した、Duanmu Chuanyun(写真右)。オープン・シングルス5位入賞と活躍。

韓国から参加のDaniel Yangはオープン・シングルス3位入賞。大会参加と日本のラーメンを目的に来日。大会の合間をぬってラーメン行脚もこなしたとか。

JTSFより

「関西オープン2023」開催にあたり、会場をご提供いただきました、オウギマチラブブリトー( https://ogimachi-burrito.com/ )、ならびに入賞者贈呈用トロフィーをご提供いただきました、渡辺 歩 様に、感謝申し上げます。

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