オフィシャルルール 2016

目次

翻訳 ITSF RULE BOOK

RULE BOOK

2015年11月発行のITSFルールブックの和訳

2018年5月18日 初版
2018年5月25日 2版
2018年6月30日 3版

ITSFルール委員会の委員長からのはしがき

この最新のITSFルールブックは、ITSFのルール委員会の指示により、世界中から寄せられた多くのプレイヤーとレフリーの共同作業の結果であります。レフリーが試合を行いやすくする為、幾つかのルールを簡単にするため、そしてその他を明確にするために改訂が行われました。
競技者はこれらのルールを学び、研究することを薦めます、そうすることにより、彼らの国籍またはテーブルの好みに関わらず、同一のルール基準により全ての人が公平に競技をすることができるようになります。ルール委員会はこれらのルールが良好に実行されるかを引き続きモニターし、プレーヤーとレフリーからのフィードバックに基づき、これらを改訂していくことになるでしょう。

敬具
トム・ヨー 委員長 2015年11月
ITSFルール委員会

翻訳にあたって
訳文は必ずしも英語の直訳にはなっていません。読者の理解と高めるため、日本のフーザーがわかりやすいと思われる文章、表現を使いました。また、海外フーザーとの交流を考え、英名の表現で日本のフーザーにも理解できると思われる単語は、英語そのもののカタカナ書きにしてあります。文中、分かり難い部分には独断ですが、注釈を括弧で加えています。読み返してみると、まだまだ分かり難いところが散見され、今後、読者のフィードバック、itsfへの問い合わせを通じて、研究、議論を重ね、より良いものに出来たらと
思います。巻末に書いてある、過去、貢献のあったフーザーには敬意を表します。(秀郎)

はじめに

全てのプレーヤーとオーガナイザーはこのルールブックに従わなければなりません

a. このルールブックはレフリーの手助けをするガイドとして位置づけられています。その目的は特にゲームのルールを説明することにあります。そして、レフリーの目的はゲーム円滑な運びのためにその権威を示すものなので、厳しすぎる仲裁のために試合を遅くしないよう注意しなければなりません。

b. 注意:協会のレフリーはトーナメントにおいてはルールブックの最高権威を代表するものです。彼らの決定には敬意を払わなければいけませんし、反論はできません。協会のレフリーはルールブックの解釈についてアドバイスを行うため、呼び出されることができます。もし、トーナメントに協会のレフリーがいない場合、トーナメントディレクターが協会レフリーの義務を遂行します。

c. テーブルサッカーのルールは、レフリーだけでなくプレーヤー自身により裁定をたやすくするためと考えられます。

d. 目的は主観的な(ルールの)解釈を最小限にとどめることです。

e. ルールの狙いは、プレーヤー間で互いに尊重できるようなレベルにゲームを持ってくることと、観客が見た時のルールの透明性をもたらすところにあります。

f. 私たちは、レフリーの判断はチャレンジできないことをこの読者の皆さんに再確認したいのです。人間のやる間違いはゲームの一部なのですから。

資格を持った人たち

a. このルールブックはスポーティング委員会の責任の基に、ルール委員会が編集したものです。そして、シーズンの初めにITSF(インターナショナル テーブル サッカー フェデレーション)のエクゼクテイブコミッティーよって、投票にかけられています。これは今後、総会にて審査され、修正されることができます。

b. 判断が難しい状況や、矛盾点がある場合、シーズン中であってもルール委員会によってすぐの修正が提案可能です。

c. ルールブックの使用は、ITSF、レフリー、そしてプレーヤーの責任です。

d. 試合は、仲裁されるかまたは自動的に調停されます。仲裁されている試合では、レフリーが資格を持った権威者です。レフリーのいない試合では、その場にいるレフリーの肩書を持っている、どのレフリーにでも判断を仰げます。どうしても解決できない難しい問題の場合は、トーナメントの主催者または開催担当者のヘッドが召喚されます。彼らは、その結論をスポーティング委員会に知らしめる義務があり、コミッションはメンバーに広くそれを知らしめる責任があります。

e. 試合中裁定を行うよう要請されているレフリーは、可能な限り最良の判断を行うため、他のレフリー、観客、そしてもし可能ならばビデオから情報を集めてもかまいません。

f. 質問、説明の要求、そしてルールの改訂要求は、レフリーかレフリー委員会担当の人に問い合わせなければなりません。その人は代わりに、スポーティング委員会担当の人に答えを返します。

g. ゲームやマッチを失うようなペナルティーと制裁は、ヘッドオフィシヤルの責任です。より深刻な制裁の場合は、その報告がトーナメントディレクターによってディシプリン委員会に報告されなければなりません。

h. 非常に例外的なケースですが、これらのルールはITSFから派遣された人、そして(または)ITSFのヘッドオフィシアルの合意の基に、トーナメント中に変更もしくは状況に適合させることができます。いかなる変更も、確認のためにスポーツ委員会とITSFエクゼクティブコミッティーに直ちに報告されなければなりません、さもなければそのトーナメントはITSFランキングからは失格と判断されます。

i. ITSFパラリンピックテーブルサッカーのイベントに関するルールは「車いす」のマークで示されます。ITSFパラリンピック委員会は身体障害に関するいかなるルールの変更・調整も審議します。

道具とハードウエア

テーブル

a. オフィシヤルテーブルはITSF総会にて投票で決まります。テーブルの選択はITSFと生産者、そしてパートナー間の契約によって変更が可能です。

b. 主催者は競技に耐えうる器具を提供しなければなりません(紙やすり掛けされた人形、きれいで真っすぐなバーなど)

c. テーブルの表面が紙やすり掛けされていない場合は、紙やすり掛けの行為を行うと、トーナメントから除名と、表面を元に戻すことでもって罰せられます。

d. 競技者は外側のバーに潤滑油を塗ることが許されます。テレスコープバーの場合は内側には塗ることはできません。

e. 主催者は、特定のブランドの潤滑製品および洗浄剤を使用することを強制することがあります。 そして、これらをプレイヤーに提供可能にする必要があります。 このような場合、別のブランドを使用すると、そのプレーヤーはトーナメントから失格となります。

f. 樹脂、マグネシウム、またはすべての同様の製品をテーブル表面やボールに塗布することは厳禁です。違反行為に対する罰則はプレーヤーのトーナメントからの除外に繋がることがあります。

g. 主催者は、器具やプレーヤーに危険を及ぼすと思われるいかなる製品も禁止することが出来ます。

h. 通常のルーチンのメンテナンスを除き、テーブルやマンの操作性を変える内部(メカ)の変更はできません。

ボール

a. オフィシャルボールはITSFスポーツ委員会の投票によって決まります。(細かい)付則はそのシーズンの(ボールの)最終決定がなされた後に提供されます。

b. 競技ではトーナメント会場が提供したボールを使わなくてはなりません。

c. 全ての競技者は認可されたトーナメントボールを使わなくてはなりません。

ハンドル

a. ハンドルが変更できるところでは、各プレーヤーは好みにあったハンドルを使うことが出来ます。それらのハンドルは、テーブルに損害を与えたりプレーヤーに怪我をさせないように、バーに取り付けられなければなりません。

b. プレーヤーの動きは、補助されず、また妨害されてもなりません。機械的な補助は許可されません。ハンドルは取り付けられているバーにしっかり固定されられなければならない。

c. 主催者はある特殊なハンドルは危険で、よってプレーヤーが使ってはならないというルールを定めることが出来ます。プレーヤーがそのハンドルの除去を拒否した場合は、トーナメントからの除外に繋がります。

d. 複数のテーブルを使用するマッチでは、プレーヤーは、ゲームとゲームの間や、タイムアウト、ポイント間の割り当てられた時間の中でハンドルを変更することが出来ます。

その他の道具

a. その他の道具(手袋、ゴムバンド、滑り止めのハンドルスリーブス、はプレーヤーや他の参加者に危害を加えない限り、認められます。
b. どのような状況においても、テーブルの側面はその他の道具などによって手を加えられてはなりません。

パラリンピックのテクニカルルール

適格性

a. 先天的または後天的に得られた物理的な障害を持ったプレーヤー。ITSFのメンバーカードを得る間、または試合の登録時に、試合中またはその後の問題を避けるために、ITSFに障害の証明証を送り付けなければなりません。ITSFパラリンピック委員会は、これらのルールに対する例外は、各々のケースを個々に審査(し決定)します。

b. 「合同競技」のイベント、そこで健常者と障害者がダブルス、または同チームとしてプレーする場合を除いて、健常者が障害者のための競技に参加することは許されません。

c. ワールドカップ:障害者は、障害者のナショナルチームとしてワールドカップに参加は出来るが、健常者のカテゴリーで競技することはできません、なぜなら彼/彼女はどのカテゴリーで競技するかを事前に決めておかなければならないからです。

d. ワールドカップチャンピオンシップ:障害者は健常者と障害者の両方の競技に同時に参加することができます、ただし、彼/彼女が競技するカテゴリーに従ったITSFのルールを守ればであるが。

e. コーチ:コーチもプレーヤーとして参加することができます、もし彼/彼女が障害者であればですが。そうでないなら、彼らはコーチしかできません。

車いす

a. 車いすに座ってプレーしなければなりません。通常の椅子は使えません。

b. まくら、車いすの補助、ベルト、ベルクロつきのストラップなどの追加の器具は正しい体の位置を支えるものであるなら、また安定性と安全性を確保するものであれば、使用を許されます。長期、短期に関わらず、腱と筋肉の傷害を避ける目的であれば、プレーヤーはいかなる技術的な器具の使用を許されます。その他のスポーツアイテムは、ITSFパラリンピック委員会の許可があれば使用が可能です。

c. ハンドルよりも座骨(前側上腸骨棘)を高くすることは禁じられています。 これは、2バーまたは5バーを引き出すことによって測定できます。

d. 延長ロッドのハンドルは、プレーヤーの太ももに触れてはいけません。 ハンドルと大腿部の間でプーヤーの手が動くことが可能でなければなりません。

補助的な装置および人工的補充物

a. 片側だけ不自由(切断など)な人は人工的補充物を使うことはできません。

b. 両側が不自由な人は一つのみの人工的補充物を使うことができます。

c. 小児麻痺の障害を持つプレイヤーは、ITSFパラリンピック委員会の許可を得たいくつかの場合を除いて、フットレストに足を置いてプレーすることができます。

d. 他のすべての身体障害者は、ITSFパラリンピック委員会によって個々に審議されます。

e. 下肢の一方または両方をコントロールできるプレイヤーは、足をフットレストに置かなければなりませんが、下肢を制御できない他のすべてのプレイヤーは、足をフットレストの上または床の上に置くことができます。

違反

a. プレーヤーは、テクニカルな違反に対して、相手にファウルと言う権利があります。 未解決の場合は、公認のトーナメントのオフィシャルが、それが違反かどうかを判断します。もし、違反が繰り返されたことをオフィシャルが気付いた場合、一セットの負けがペナルティとして科せられます。 違反が3回繰り返された場合、その試合の負けとなります。
同じ違反がさらに繰り返えされた場合は、競技会の失格につながる可能性があります。

b. 規則違反と呼ばれることを避けるためには、プレーヤーは、ITSFパラリンピック委員会が競技会に先立って、承認した技術規則に例外を設ける必要があります。

1.倫理規約

大会中のスポーツマンらしからぬ行動、非倫理的な行動はすべて、運営上の理由で違反と考えます。全てのプレイヤー、運営者、観客は互いに尊敬しあうことが必要です。テーブルサッカーに関わる全てのプレイヤー、運営者が可能な限りポジティブで、スポーツマンらしい振る舞いをしてもらうのが狙いです。

1.1 倫理規約に違反した場合、対戦ゲームまたは試合の没収、大会からの追放、もしくは罰金を科すことがあります。

2.試合

トーナメントのルールで特別に定めない限り、各試合は5 ゲーム中3 勝することで勝利となります。各ゲームは5 ポイント先取で勝利となります。(両者ともに2 勝ずつした場合)決勝ゲームは5 ポイント先取になりますが、この場合2 点差をつけるとことで勝利となります。ただし、最高で8 点までで決着するものとします。

2.1 ゲーム数については大会運営者よりトーナメント発表の際、公表されます。

2.2 大会運営者は時間の都合により、ゲーム数、ポイント数を減らす場合があります。

2.2.1 決定は当該トーナメント全ての試合に適用されます。

2.3 全てのITSF 公式トーナメントでは、ゲーム数はITSF Sports Commission より発表されトーナメント発表時に公表されます。

2.4 ゲーム数もしくはポイント数を誤った場合、没収試合もしくはトーナメント敗退になる可能性があります。

3.試合開始

コイントスの勝者がサイドもしくはサーブを選択できます。コイントスで勝ったチームは、テーブルサイドまたはファーストサーブを選択できます。 コイントスで負けたチームには残りの選択肢をもらえます。

3.1サイドもしくはサーブは一度選択すると変更することはできません。

3.2ボールがインプレイとなると直ちに公式に試合が始ります。 (ただし、汚い言葉を発するなどの違反は、レフリーと両チームがテーブルにつくやいなや、試合に割り当てられたレフリーによってコールされることがあります)。

4.サーブ、「レディー?」の手順

サーブとは得点の後、またはファールの後で5 メンスタートを与えられた時に、ボールをインプレイとし、ゲームを開始することです。開始時の「レディー?」コールは下記の手順に従います。

4.1 サーブ
サーブは5 メンの真ん中のマンからボールを止めた状態で行われます。 サーブをするプレイヤーは下記の手順に従わなければなりません。

4.1.1 ボールが5 メンの中央のマン以外から開始された場合、ボールが得点される前にそのファールが発覚した場合、同じチームにより再サーブとなります。得点が記録された後ではファールとは認められません。それ以降の(同様の)違反のペナルティは相手のサーブになります。

4.2 「レディー? 」手順
開始する前にボールの所有者は相手に「レディー?」と尋ねます。相手は「レディー?」に返答するのに3 秒間猶予があります。サーブをするプレイヤーはその後、開始をするまでにさらに3 秒猶予があります。 これらの制限時間を越えることは遅延行為ととられます。(項目25 参照)

4.2.1
相手が「レディー?」に対する返答をする前に試合を開始した場合、警告となりますが、再度同じプレーヤーからサーブができます。 それ以降の違反は、相手サーブのペナルティーになります。

4.2.2 プレイを開始するには、ボールをあるプレイヤーのマンから別のマンに移動する必要がありますが、2 番目のマンから直接前進させることはできません。 第2 のマンに接触した後、他のマンによってボールを直接前に進めることができます。 ボールを前進させる前に、プレーヤーはボールを停止する必要はなく、また待つ必要もありません。 その間ボールはプレー中であるとみなされ、タイムリミットはボールが第2 のマンに接触した瞬間から始まります。

4.2.3 規則4.2.2 に違反した場合のペナルティーは、現在のポジション(ゴールを含む)からのプレーを継続するか、サービスから再開するかのどちらかを、相手側が選択することができます。

5.以降のサーブ

初回以降のサーブは失点したチームによって行われます。マルチゲームの場合、前ゲームで負けたチームからのサーブになります。

5.1 ボールが間違ったチームによってサーブされた、得点される前に発覚した場合、試合は中断され正しいチームのサーブとなります。得点された場合は、ファールはないものとされ、抗議も認められません。

5.2 相手チームのファールによりサーブを取得したが、ボールが5 メンの間でデットボールになった場合、最初にサーブをした(ファールをした)チームからのサーブになります。

6.プレイ中のボール

一度ゲームが始まると、テーブルからボールが出たり、デットボールやタイムアウが宣言
されたり、または、得点されるまでゲームは続きます。

7.テーブルから出たボール

ボールがフィールドを離れ、スコアーマーカー、照明器具、テーブルの一部ではない物に当たった時や、キャビネットの上を転がったり、その上で止まった場合、テーブルから出たボールと同じ扱いとなります。ボールがテーブルの縁に当たり、すぐに盤面に戻った場合は、ゲーム続行です。

7.1 競技フィールドは盤面からサイドボードの上の縁までと定義します。
ボールがすぐに盤面に戻った場合のみ、テーブルの縁も競技フィールドとみなします。

7.2 ボールがサーブ用に穴に入り(もし穴がある場合)、それから盤面に戻ってきたならば、ゲーム中と見なします。 穴に留まった場合は5 メン間のデッドバールと見なします。

7.3 強くシュートやパスをしてボールがテーブルを離れた場合、相手のゴーリーから再開されます。

7.4 プレイヤーは、宙に上げるボールを打ったり、相手のロッドを越えるショットは打てません(例:エアリアルショット)。ただし、一つのロッドから打ったショットが別のロッドにあたり結果としてエアリアルショットになった場合は、ペナルティーにはなりません。

7.5 項目7.4 でのペナルティーは相手の5 メンからのサーブになります。

8.デッドボール

ボールの動きが完全に止まり、どのマンも届かない状態をデットボールと言います。

8.1 ボールが5 メンの間でデットボールとなった場合、当初サーブをしたチームからのサーブとなります。(項目4 参照)

8.2 ボールが5 メンの間以外でデットボールになった場合、一番近い2 メンからの再開となります。 再開は、レディー手順で行います(項目4 参照)

8.3 ゴールエリア内で、人形の触れない場所で回転中のボールはデットボールと見なしません。制限時間についてもボールが動き出すか、デットボールとなるまでカウントしません。

8.4 故意にデットボールにした場合は相手チームからのサーブになります。
(例:触れないところまでマンの先でボールを押す場合、マンの足先で上から噛むがごとく押すのは故意と見なされないが、下から上に足先を動かして押すと故意と見なされることがあります。)

9.タイムアウト

各チームは1 ゲームにつき2 回タイムアウトを与えられ、テーブルから離れることができます。 その場合、タイムアウトは30 秒以内とします。プレイ中のタイムアウトは、ボールを所有しているチームがそのボールが完全に止まっている時に、宣言できます。バールがインプレイで無ければどちらのチームからでもタイムアウトが宣言できます。

9.1 タイムアウトを宣言したチームが制限時間いっぱいに時間をとらなくても、一方のチームは30 秒間のタイムアウトを取得することができます。
9.2 ダブルス種目では、タイムアウトの間にどちらのチームもポジションチェンジができます。(14.1 参照)

9.3 ゲームとゲームの間に宣言されたタイムアウトは次のゲームのタイムアウトとして加算されます。

9.4 プレイ中に両手をグリップから離し、完全に後ろを向いた場合、タイムアウトを要求したものと見なされます。

9.4.1 プレイヤーはショット前に2,3 秒であれば手を拭う為にハンドルから手を離すことができます。プレイヤーが手を拭く間も全ての制限時間はカウントされます。守っているチームは相手が手を離しても気を緩めてはいけません。

9.4.2 一旦手、手首をロッドに戻したならば、1 秒経過してからでないとショット、パスをすることはできません。

9.5 プレイ中は、ボールを保持しているプレイヤーもしくはチームのみタイムアウトを宣言できます。タイムアウトが宣言した瞬間からタイムアウトが始まります。

9.5.1 ボールを持つチームがタイムアウトを要請した直後にシュートやパスをした場合、そのプレイは無効とします。タイムアウトは無効となり、ディストラクションをとられます。(項目20 参照)

9.6 ボールを持っているチームが、プレイ中、またはボールが動いている時にタイムアウトを宣言した場合、ボールが完全に止まるまでタイムアウトとはなりません。もし完全に止まるまでに持ち時間が制限を超えた場合は、ルール24.3 に基づきペナルティーが科せられます。

9.6.1 ボールが動いている時にボールを持っていないチームがタイムアウトを宣言した場合、デストラクションを取られます。

9.6.2 タイムアウトを要求した後、ボールが同じチームのゴールに入った場合、そのポイントは相手チームにカウントされます。

9.7 もし30 秒経過した時に再開の準備ができていない場合、そのチームは遅延行為の反則をとられます。(項目25 参照)

9.8 ゲーム中に3回以上のタイムアウトを要請した場合、そのチームは警告を受け、当然タイムアウトは認められません。もしそのチームがボールを持っていた場合、ボールの所有権は相手チームに移り、相手チームの5 メンからのサーブになります。 以降のタイムアウトの要請はテクニカルファールになります。

9.8.1 遅延目的で3回以上のタイムアウト宣言したチームは例外なくテクニカルファールとなります。

9.9 一旦プレイヤーがタイムアウトの後にボールをゲームに戻したら(ボールを動かすことによって)、今のロッドからボールが移るまで、次のタイムアウトはできません。この場合両方のゴーリーのロッドは1 本として見なします。

9.9.1 項目9.9 の違反でのペナルティは相手のゴーリーからの開始になります。タイムアウトは認められません。

9.10 タイムアウト中にプレイヤーがロッドに油を差す、盤面を拭く等の行為は認められます。ボールを手で動かす場合には、相手の許可が必要となります。またゲーム再開前には元の位置にボールを戻さないといけません。テーブルにあるボールを手で動かす行為は相手チーム、オフィシャルによって止められる場合があります。(例えばボールがゴールの端に近い場合)

9.10.1 ボールを拾うためのリクエストが拒否され、相手チームの同意を得られないのにも関わらず、ボールを手で動かした場合、相手チームの5 メンからのサーブになります。
ボールがゴール前のぎりぎりの端にあった場合は、相手の得点となります。

9.10.2 ボールを所持していないチームがボールに触れたり、許可なくピックアップしたりすると、テクニカルファウルが課せられます。(タイムアウト中に練習はできません)

10.タイムアウト後の再開

タイムアウトの後、ボールはタイムアウトが宣言された時のロッドから再開します。

10.1 タイムアウト後にプレー再開する場合、「レディー?」の手順に従わなければなりません。 (規則4.2 参照)

10.1.1 ボールを所有しているプレイヤーがハンドルに戻ってすぐで、ボールをプレイに戻す手続きが始まる前にボールが現在のロッドから離れると、対戦相手は現在の位置からプレイを続けるか、またはボールをサーブする選択ができます。

10.2 タイムアウトが発生したときにボールがプレー中でなかった場合、ボールは規則に従ってプレーすることが合法的に認められたチームによってプレーに戻されます。

10.2.1 もし、得点後から次のサーブの間にタイムアウトが宣言された場合は、最後に得点されたチームの5 メンからのサーブになります。
10.3 ボールを置いて再開する時にファールをした場合、対戦相手は、そのままの位置で続けるか、最初からのサーブを選べます。

11.オフィシャルタイムアウト(プレーヤーが宣言するもの通常のタイムアウト以外のもの)

オフィシャルタイムアウトは通常与えられる1 ゲーム2 回のタイムアウトに数えられません。オフィシャルタイムアウトの後は通常のタイムアウトの再開と同様にボールが戻され再開します。

11.1 試合開始時にレフリーがいなくてプレイ中に問題が起きた場合は、どちらのチームもレフリーを要請することができます。試合中のボールが止まっている時、もしくはデッドボール時であれば、いかなる時にでもオフィシャルを要請できます。

11.1.1 最初のレフリーの要請はオフィシャルタイムアウトとなります。

11.1.2 ゲーム中でボールが停止している時、またはオフェンス側のチームがシュートやパスをしようとした時に、ディフェンス側がタイムアウトを要請した場合ディフェンス側チームのディストラクションになります。 同様に、ボールが動いてる時のレフリー要請もディストラクションとなります。

11.2 レフリーのついたテーブルでゲームを再開した場合に、別のレフリーを要請する行為はタイムアウトと見なされます。この場合デッドボールかゲームが止まっている場合のみ別のレフリーを要請できます。プレイ中に別のレフリーを要請するとテクニカルファールになります。

11.2.1 二人レフリーがテーブルについてゲームを行った場合、レフリーの交代を要請することは、ヘッドオフィシャルかトーナメントオーガナイザーがその可否につき判断を下します。別のオフィシャルの要請が却下された場合、要請したチームにはテクニカルファールが課されます。

11.3 オフィシャルタイムアウト中にポジションチェンジをすることは、チームにそれが許されていない限りできません。(項目14 参照)

11.4 テーブルメンテナンス - どんな必要なテーブルメンテナンスも試合の開始前に要求しなければなりません。ゲーム中にマンが壊れた、ネジやピンが折れた、バンパーが割れた、ロッドが曲がったなどの修理、交換が必要な場合のみ、テーブルメンテナンスのタイムアウトが要求できます。

11.4.1 ボールが当たりマンが壊れた場合、ロッドを修理している間、オフィシャルタイムアウトとなります。そして壊れたマンのロッドからのゲーム再開になります。

11.4.2 テーブルの照明が消えた場合、その時点ですぐにゲームは中断されます。(オフィシャルタイムアウトと同じ扱いになります)

11.4.3 ロッドへのスプレーなどの通常のメンテナンスは、タイムアウト中か、ゲーム間でのみ行います。

11.5 フィールド上の障害物- フィールド上に障害物が落ちた場合、その時点ですぐにゲームは中断され、障害物を取り除きます。障害物が落ちた時にボールがあったロッドから再開します。テーブルの縁にフィールドに落下する可能性のある物を置いてはいけません。ボールが動いていた場合、最後にボールを所有していたプレイヤーからの再開となります。

11.5.1 事前に片付けるのを見落とされていた障害物がボールに当たった場合、ゲームはそこで中断され、障害物は取り除かれます。中断された時にボールがあったロッドからゲーム再開となります。

11.6 メディカルタイムアウト- プレイヤー、チームはメディカルタイムアウトを要求できます。治療が必要なことが明白で、トーナメントディレクター、ヘッドオフィシャル、もしくはその試合のレフリーに、メディカルタイムアウトが承認される必要があります。
最大60 分のメディカルタイムアウトを認められます。メディカルタイムアウトが経過し、試合続行が不可能な場合、そのプレイヤーは棄権となります。

11.6.1 メディカルタイムアウトの要請が承認されなかった場合、プレイヤーはタイムアウトが科せられます。テーブルのレフリーの判断で遅延行為(項目25 参照)の違反ととられる可能性があります。

12.得点

ルールに従っての得点であれば、ボールがゴールに入れば得点として加算されます。ボールがゴールに入ったが、フィールドに戻ってきた、またはテーブルを飛び出した場合もゴールと認められます。

12.1 スコアーマーカーに入ってない点があった場合、両チームがカウントし忘れしていたことに同意するならば、得点として認められます。両チームの同意がなければ、得点として認められません。ひとたび次のゲーム・試合が始まった場合には、カウントし忘れた得点は得点として認められません。

12.2 ゴールに入ったかどうかの論争が起きた場合、レフリーが呼ばれその判定に従います。レフリーはプレイヤーもしくは観客からの情報に基づき判断しなければなりません。集められた情報で判断がつかない場合、得点として認められせん。

12.3 故意に得点されていない点数をつけた場合、不正な得点は認められず、テクニカルファールが課されます。さらにこの違反をした場合、ヘッドオフィシャルの判断により、ゲーム、または試合を失う場合があります。

13.テーブルサイド

各ゲームの終了後、次のゲームが始まる前に90秒の時間があります。もし両チームが最初のゲームの後でテーブルサイドを変わるならば、残りのゲームの間、毎ゲームごとにテーブルサイドを変わらないといけません。もし両チームがサイドを変わらないことに同意したなら、最後までその同じサイドにいなければいけません。

13.1 各チームはゲーム間で90 秒間時間を取ることができますが、ゲーム開始の準備が整っている場合、90 秒経過する前にゲームを開始することができます。そして90秒の残りの時間は無効となります。

13.2 90 秒経過しても準備ができていないならば、遅延行為になります。(項目25 参照)

13.3 トーナメント主催者は、テレビ放映中または記録中の試合にチームが同じ側にとどまることを要求することがあります。

14.ポジションチェンジ

ダブルス種目では、プレイヤーは割り当てられた2 本のロッドのみ使用できます。ゲームが開始されると、得点、タイムアウト、テクニカルタイムアウトが宣言されるまでプレイヤーは同じポジションに留まる必要があります。

14.1 どちらのチームも、タイムアウト、得点の後、ゲームの前後、テクニカルファールのショット前後に、ポジションチェンジができます。
14.2 一度ポジションチェンジをすると、ボールが戻されゲームが再開された後は、タイムアウトが宣言されるまで再度ポジションチェンジを行うことはできません。しかし、ボールを持っていたチームがチェンジした場合、それ以前にチャンジしたかどうかに関わらず、相手のチームもチェンジができます。

14.2.1 チームは、ハンドルに触れているかどうかにかかわらず、両方の選手がテーブルに面したそれぞれのポジションに着くと、ポジションを切り替えたとみなされます。

14.3 ルールに違反したポジションチェンジはディストラクションが課され、プレイヤーは元のポジションに戻らないといけません。

14.3.1 ダブルスの試合では、ボールがプレー中に、パートナーがプレイしたものとして指定されたロッドに手を置いたプレーヤーは、ディストラクション違反と判断されます。

パラリンピックのイベント
シングルスでは、プレーヤーはフォワードとゴーリーの位置の間で車椅子を動かすことができ、相手が(オフェンス・ディフェンスの)ポジションに入るのを待たずに直接ボールを進めることができます。 ボールが停止した後、または3マンロッドのコントロール下にあるとき、プレイヤーは、プレイを再開する前に、対戦相手が守備位置に入るのを待たなければなりません。 再開するときは、レディー手順に従わなければなりません。

14.4 相手は3 秒かけて手を伸ばしてデフェンスのロッドを握り、5 秒間かけて守備位置に移動してからゲームを再開します。 プレイヤーは、もし車いすの移動に関する問題のために相手が5 秒以上を要する場合、良いスポーツ精神を発揮することが推奨されます。
(パラリンピックのイベント)   

14.5 このルールの違反はボール所持の喪失であり、ボールは相手の5 マンロッドからサーブされなければなりません。(パラリンピックのイベント)   

15.ロッドのスピン

ロッドのスピンは違反です。 スピンとは人形がボールに当たる前もしくは、当たった後に360 度以上回転することを言います。スピンの判定をする際に、マンがボールに当たる前後の回転は考慮しないものとします。

15.1 スピンによりボールが進んだ場合、相手チームは現状の状態でゲームを続行させるか、サーブを選べます。

15.2 スピンの際に、ボールが進まない、またはボールに当たらない時はファールにはなりません。スピンによりオウンゴールをした場合は、相手チームのゴールとして得点されます。ボールがロッドに無い(保持していない)場合はスピンとして考えられませんが、ディストラクションを課される可能性があります。

15.3 もし握っていないロッドのマンにボールが当たり回転した場合のスピンはファールとなりません。(例:シングルスで2 マンショットが3 マンに当たった場合)

16.ジャーリング

競技相手のボールを失わせたり、ボールをキャッチすることを妨げたりするようにサイドウォールを叩いたり、テーブルを動かしたりすることは、ジェーリング違反とみなされます。 パスまたはショットの一部としての壁をバンパーでたたくことは、相手のボールのキャッチを妨害するような過度の力が加わらない限り、ジャーリングとはみなされません。
ジャーリング回数は試合全体を通して累積加算されます。

16.1 相手のロッドを触ったり、触れることによりキャッチしたボールを失ったり、キャッチをすることを妨げるような行為はジャーリング違反とみなされます。ボールの保持に影響を与えないようなロッドの接触はディストラクション(競技集中への妨害)と判断されます。

16.2 ショットを行い得点した後に、テーブルを激しく揺らしたり、ロッドを過度に巻きなおし(リコイル)たりすることは、もしそれが相手に向けて無礼な態度で行われた場合には、スポーツマンシップに背くものして判定されます。ショットの後、ボールがまだインプレイの状態で強く打つような行為はジャーリングと見なされることがあります。

16.3 ボールを持っているプレーヤーが、ボールを壁から離すためにバーをテーブルの側面に強く(ヒデロ―&ジョー:強くの程度はレフリーの判断)たたきつけるのは違反です。
最初の違反は警告され、その後の違反は相手のファイブマンへボールを渡すことになります。これはジャーリングの違反とはみなされません。

16.4  1 回目と2 回目のジャーリング違反に対するペナルティは、そのままプレーを続行するか、ジャーリングがコールされた時のバーから再開されるか、またはファイブマンからのサービスとなるかは、対戦相手のオップションです。その後の違反はテクニカルファウルとなります。

17.リセット

もし守備側プレーヤーがテーブルを強くたたいたり、テーブルを揺らして相手のボールコントロールや、パスやショットの実行を妨げたりした合、その場のレフリーは「リセット」と言い、ボールの保持時間と、ボールが壁を打った回数はリセットされます(ゼロになる)。 ボールを持ったプレーヤーはプレーを止める必要はないので、コールが行われたときには、守備側プレーヤーはリラックスしたり、レフリーを見るため顔を上げてはいけません。

17.1 わずかに揺れ動いているボールは、セットされた位置から移動しない限り、リセットと見なされません。 プレーヤーがボールをコントロールしたり、パスやショットを実行する能力が相手の影響を受けているとレフリーが判断した場合、ボールがピンされているか移動中であれば、リセットをコールすることができます。

17.2 ファイブマンのロッドからのパスがなされる前に、リセットがコールされ、レフェリーがそのリセットによってボールを失うか、またはパスを完了しなかったと判断した場合、ボールはそのプレーヤーのファイブマンロッドに戻されます。 これはジャーリング違反とはみなされません(リセットだけ)。

17.3 リセットコールはディストラクションとはみなされず、ボールを持っているプレーヤーはすぐにボールを打つことができます。ディフェンス側のチームは、「リセット」という言葉を聞いてリラックスしたり、レフリーを見てはならず、むしろディフェンスのポジションのままにいるべきです。

17.4 ボールを所有しているロッドより後ろのロッドでのリセットは、リセット違反と見なされず、ジャーリング違反とみなされます。 (例:対戦中の3 マンのフォワードがボールを持っているときに、相手のフォワードがリセットしたと判断された場合。つまり、3マンからシュートしようとしている時に、相手のヒマなフォワードがテーブルを揺らしたりした時のケース。)

17.5 レフリーからのリセットコールを得る目的で、ボールを保持しているチームによる意図的なリセットは許されません。 このルールに違反していると判断されたチームは、ボールの所有権を失い、相手チームがボールをサーブできます(これはリセットとみなされません)

17.6 チームがゲームで最初のリセットを判定された後、同じポイントで2 回のリセットが発生したチームには、テクニカルファウルが課されます。 最初のリセットコールが行われると、次の違反時には、レフリーは「リセットウォーニング」または単に「ウォーニング」と呼びます。 もし、リセットウォーニングの後に同じボールで別のリセット違反があった場合、テクニカルファウルがコールされます。

17.6.1 テクニカルファウルが過度のリセットにより要求された場合、次回のリセットコールはテクニカルファウルとなりません(カウントがゼロに戻っているから)。

17.6.2 リセットはプレーヤーごとではなくチームごとにチャージされ、試合ごとではなくゲームごとにチャージされます。

17.7 ディフェンダーが故意にテーブルを揺らすと、これはリセットとはみなされず、すぐにジャーリングがコールされます。

18.プレイアリアへの接触 

相手チームまたはレフリーにボールに触れて良いかの許可を最初に得ずに、ボールがインプレーしている間にプレーエリアのボールに触れることは違反です。 しかし、相手方のチームまたはレフリーが、プレーエリアのボールに触れる許可をプレイヤーに与えるならば、プレイヤーがそうすることは合法です。

18.1 スピンしているボールは、プレイヤーの手が届かない場合でも「インプレー」とみなされます。 相手のために行われたとしても、スピンしているボールを止めるためにプレイエリアに触れることは違法です。

18.2 テーブル上で空中に飛んでいるボールは、プレイエリアの一部分ではないところに触れるまで、まだプレー中です。 テーブルの上に飛ぶボールを手でつかまえないでください。

18.3 ボールデッド(どのマンでも届かない)になったボールはインプレ―でなくなります(規則8 参照)。 レフェリーが許可を与えた場合、またはレフェリーが存在しない場合は、相手チームが許可した場合に、ボールに自由に触れることができます。

18.4 プレーヤーはボールがインプレーになっていない間は、テーブルの任意の部分のショットマークを拭くことができます。 この場合、プレイヤーは相手チームの許可を求める必要はありません。

18.5 以上の18項のルールに違反した場合、ペナルティは以下の通りです。プレーヤがボールを持ちそしてボールが停止した場合、そのボールの所持を失い、相手ボールのサーブとなります。 プレーヤーがボールを持っていない場合、またはボールが動いている場合は – テクニカルファウルとなります。 もしボールがゴールに入らないようにするためプレイエリアに入ると(例:手で停めたとか)、相手チームに1点の得点が与えられ、あたかもボールがゴールに入ったかのように次からサーブされます。

18.6 もしテーブル上に飛んでいるボールに触れた場合テクニカルファウルがコールされ、次のようにリプレイされます。もしテクニカルショットが得点された場合、相手チームによってサーブされます。 テクニカルショットによって得点されない場合は、テクニカルファウルがコールされた地点に戻ってそこからゲームの再開となります。よって、その場合は5 マンからのスタートにはなりません。

19.テーブルの変更

プレーイングエリア - プレーヤーはプレイ特性に影響を与えるテーブルの内のいかなる変更もできません。 これには、メン、プレーグラウンド、バンパーなどの変更が含まれます。

19.1 プレイヤーは、ボールマークをテーブルからきれいにするために、汗や唾液などいかなる異物をも手に付着させてはなりません。 最初の犯行に対しては警告がなされ、その後の違反はテクニカルファウルとなります。

19.1.1 メーカー推奨の洗浄剤またはトーナメントオーガナイザーが提供する洗浄剤のみを使用して表面を清掃することができます。 潤滑剤は、ドロッパーまたはスポンジアプリケーターによってロッドに施用されます。 スプレー潤滑剤は使用できません。

19.1.2 グリップを向上させるために物質を使用するプレーヤーは、プレーグラウンド、ロッド、ボールに物質が付着しないようにする必要があります。物質がグラウンドまたはロッドに付着した場合は、プレーを再開する前にきれいにしておかなければならず、ボールが影響を受けてしまっている場合は交換する必要があります。これに違反したプレーヤーは、ゲームの遅れに対してペナルティを科されます。 その後の違反については、プレーヤーにテクニカルファウルが宣告され、トーナメントの残りのゲームでその物質を使
用することは禁止されます。

19.2 プレイヤーがテーブルのサイドを変わるときに、ハンドルにその物質が残っている場合、プレーヤーには警告が発せられ、すぐにハンドルを清掃する必要があります。

19.2.1 もし物質を取り除くのに必要な時間が90 秒を超える場合は、そのプレーヤーはゲームの遅れに対してペナルティを受けます。 その後の違反については、残りのトーナメントではその物質の使用は禁止となります。

19.3 プレーヤーは、ロッドの動きに影響を及ぼすようないかなる物も、ロッド、ハンドル、またはテーブルの外部に、装着させることはできません(例:ゴーリーのロッドの動きを制限する)。 ボールの所有を得るために、ロッドを意図的に曲げたり、ゆがめたりすることは違法であり、そしてボールの所有権を失い相手方のファイブマンにボールを与える罰を受けます。

19.4 プレーヤーは、タイムリミット以内であれば、またゲームとゲームの間に対戦相手がサイドを変更することを妨げないならば、テーブルの外側にあるハンドルを切り替えることができます。 ここであまりにも多くの時間をかけることは、ゲームを遅らせるという原因とみなされます(ルール25 参照)。

19.5 プレーヤーは、新しいボール(使用可能な場合)を使用して各試合を開始する権利があります、またはテーブルにある既存のボールを使用することを同意することもできます。 新しいボールが入手できない場合は、トーナメント主催者またはヘッドオフィシャルが最善の方法を選択するものとします。

19.5.1 ボールがプレー中にテーブル下のボール入れから別のボールを要求することは違法です。ボールデッドの時またはタイムアウト中に、プレーヤーはテーブル内から別のボールを要求することができます。 試合が始まったら、相手またはレフリーの許可なく別のボールをテーブルに入れることは違法です。

19.5.2 ボールがプレー中に別のボールを要求したプレーヤーは、テーブルのレフリーがボールをプレーできないと判断しない限り(その場合タイムアウトは課されないが)、タイムアウトを課される。

19.6 別段の定めがない限り、以上の規則の違反に対するペナルティーは、テクニカルファウルとなる可能性があります。

20.ディストラクション(妨害)

ロッドから離れて、またはすぐ後ろで、あらゆる動きや音(電話機や電子デバイスを含む)は、ディストラクションと判断されることがあります。対戦相手がプレー中に、謝罪または承認のジェスチャーとしてテーブルの上を叩いたりすると、それはディストラクションと見なされることがあります。もしプレーヤーが気を散らされていると信じた場合、レフリーを呼び出すことは彼しだいです。

20.1 ショットの前、最中または後で、ファイブマンのロッドまたはいかなるロッドを叩くことはディストラクションとみなされます。ショットが開始された後のファイブマンロッドのわずかなに動きはディストラクションではありません。

20.2 ボールがプレー中にチームメイト同士で話すことは、ディストラクションと判断することがあります。

20.3 パスするときにキャッチする側のロッドをフェイクとして動かすことはディストラクションとはみなされません。しかしながら、やりすぎはディストラクションと見なされることがあります。

20.4 ハンドルから手をはっきりと離し、それからすぐにボールを打つことはディストラクションと見なされます。ボールは、両手(および/または手首)が両方のハンドル上に1 秒間置かれた以降にのみ打たれなければなりません。手首をハンドルにスライドさせることは、レフリーが別途決めた場合を除き、ディストラクションとはみなされません。

20.5 ボールがインプレイの間に、ハンドから手を離してテーブルに触ったり、テーブルから離れたり(手を拭いたり、ロジンなどをかける)したプレイヤーは、ディストラクションを宣言されます。(これは、ボールがインプレーの最中に、何かをとろうとしてテーブルの下に向けしゃがもうとしたり、タイムアウトをとらずにテーブルを離れたりすることであって、少しの間も手をハンドルから離せない、ということではありません。)

20.6 ディストラクションの罰則。 最初のディストラクションについては、テーブルについているレフリーがそのディストラクションを無害と判断した場合、それを犯したチームには警告が発せられることがあります。ディストラクションの結果攻撃側のチームにより得点された場合、その得点はカウントされず、相手チームのボールサーブとなります。
それ以外の場合は、相手チームは現在のポジションからそのままプレーを継続するか、違反をおかした場所からプレーを続けるか、またはボールをサーブするかの選択権を得ます。
その後の違反は、テクニカルファウルに繋がる可能性があります。

21.練習

試合が始まる前と試合の間に、どのテーブルでも練習が許可されます。 ひとたび試合が始まったら、練習は許されません。

21.1 練習とは、あるマンから別のマンにボールを移動させたり、ボールを打ったりする
ことです。

21.1.1 違法な練習は、テーブル付きのレフリーによる判断でコールされます。 不注意による偶然のボールの動き、またはサーブの前にマンによってボールをセットすることは練習とは見なされません。

21.2 違法練習行為に対する罰は、相手側のチームにサービスを提供することになります。
もし プレーヤーにボールの所有権がない場合は、警告が発せられます。 その後の違反はテクニカルファウルとなります。

22.言葉使いと行動

プレーヤーによる直接的または間接的な非スポーツ的な行為またはコメントは許されません。 このルールへの違反は、テクニカルファウルの根拠となる可能性があります。

22.1 対戦相手の注意をゲームから遠ざけることは許されません(規則20 参照)。 たとえ熱狂的な理由であったとしても、試合中に行われた叫びや騒音は、テクニカルファウルの原因となります。

22.2 プレーヤーによる下品な言葉使いは許されません。 それに対するペナルティはテクニカルファウルです。 プレーヤーによる継続的な悪い言葉使い、ゲームの棄権および/または、トーナメント会場からの追放の原因となる可能性があります。

22.3 ボールがプレー中に、情報を中継するための聴衆の中での偵察行為は許されません。
さらに、観客は、プレーヤーやレフリーを妨害して試合に影響を与えることはできません。 このルールの違反は、トーナメント会場からの追放の根拠となる可能性があります。

22.4 コーチングは許可されますが、タイムアウトの間およびゲームの間だけです。

22.5 ヘッドフォン、イヤホン、または同様の電気的な聞き取り装置の使用は、ボールがインプレイの場合は許可されません。 最初の違反は警告になります。 その後の違反はテクニカルファウルとなります。

23.パス

敵方のファイブマンに触れるかどうかにかかわらず、ファイブマンからのピンまたは停止位置からパスしたボールは、同じチームの3 マンに直接パスできません。

23.1 ピンされたボールとは、壁やフィールドに固定されたボールのことです。 停止したボールとは、完全に停止し、直ちに動かされないボールのことです。

23.1.1 ボールがピン止めまたは停止したとみなされると、ボールは合法的に3 マンにパスされる前に、少なくとも2 人のマンに触れなければなりません。

23.1.2 フィールドに短く押し付けられたり、挟まれたりしたボールが、同じモーションでそのまま前進し3 マンに合法的にキャッチされることができた場合、そのパスは合法であると考えられます(ヒデロ―:ガツッと引っ掛かり気味でそのままパスした場合など)。
ボールがフィールドに短く押し付けられたり挟まれたりしたのち、リリースされ、同じマンによってパスされた場合、それは違法なパスとみなされます。

23.1.3 止まったかまたはピンされたボールがキャッチされず、同じチームの3 マンロッドから逃げてしまった場合、そのパスが3 マンロッドによってコントロールされない限り、5 マンロッドからの違法パスとはみなされません。(あたりまえ)

23.1.4 パスの動きの前にボールがマンの前部または後部に接触した場合、ボールは3 マンロッド(またはゴールキーパーからパスするときには5 マンロッド)にキャッチされる前に、二つ目のマンにタッチされなければなりません。 しかし、ボールが他のロッドからの最初の接触としてマンの前または後に当たった場合、ボールは同じマンから合法的にパスすることができます。
23.2 5マンロッドでは、ボールはサイドウォール、またはそれがある場合はサイドストリップには2 回以上あてることはできない。 もしボールが3回壁に当たった場合、サーブは相手の5 マンに与えられる。 (例外:規則23.2.1 参照)

23.2.1 ボールが壁のすぐ近くまたは壁で止まった場合、ボールが壁から離れて移動する必要があるため、ボールは壁に何回でもバウンスさせることができる。しかし、ひとたびボールが壁から離れて2回目に壁にあたった場合、それは合法的にパスする前に別のマンに触れなければならない。

23.2.2 規則23.2.1 は、ボールをパスさせることができる前にボールを壁に当てることを許された2 回のうちの1 回としてカウントされ、所有時間は継続する。

23.2.3 ディフェンシブ・トラップ – もし5 マンロッドのサイドのウォールで
相手のパスやショットが捕らえられ引っ掛かった場合、それはボールが壁に当たった2 回の回数にはカウントされない。

23.2.4 タイムアウト後、2 人目のマンに触れる前に、いくらボールが壁に当たっても、それは許可された2 回の壁へのあたりにカウントされません。(タイムアウトの宣言から最初のパスまでは何回でも壁に当てることができる)

23.3  2 マン(または3 マンの場合のゴーリーロッド)から同じチームの5 マンロッドにパスすることは、5 マンのロッドから3マンにパスすることと同じです。しかし、対戦相手のマンにあたらなければならない場合、ボールは同じチームの5 マンロッドにキャッチされるのは合法です。この場合、3回の壁あて時のルール違反は無効となります( この制限があるパスは、2マン→5マンと、5マン→3マンの時だけで、それ以外のパスは停まっているボールからパスができます。)

23.4 ディフェンスをするときにロッドを片手で持つことは合法です(例:5 マンでデイフェンスを右手でやる場合)また、一本のロッドを動かすために2 本の手を使用することも合法です(例:5 マンでの両手ディフェンス)。ロッドハンドル間の過度の手の切り替えは、ディストラクションとみなされることがあります。

23.5 違法パスの罰則 – チームが上記のパスに関したルールに違反した場合;相手チームは現在の位置からそのままプレーを継続するか、またはボールをサーブするかを選択できます。

24.所有時間

ボールの所持は、5 マンのロッドでは10 秒に制限され、その他のすべてのロッドでは15秒です。 プレーヤーは、マンが届くところにボールがあればそれを持っているとみなされます。 両方のゴーリーロッドは1 つのロッドでのボールの所有であると考えられています。

24.1 ボールは、前進または後退を問わず、現在のロッドからひとたび離れると移動したとみなされます。 ゴーリーエリアでは、ボールは2 マンロッドまたはゴール内で手の届かないところ行った場合、それは進んだと見なされます。

24.2 マンの到達範囲内にあるスピン中のボールは、そのロッドの所有と判断され、すべての時間規制が適用、継続される。 しかし、スピンしているボールに届かない場合、タイムリミットは有効とされない。 (規則8.3 参照)

24.3 ペナルティ – 3 マンでの時間オーバーに対するペナルティは、相手ディフェンスへのボール所持の移行である。 他の全てのロッドにおけるタイムオーバーに対する罰則は、相手へのサーブボールである。

25.ゲームプレイの遅延

プレイは、タイムアウトの間を除いて連続的でなければなりません。 連続とは、ボールが得点されてから「レディー?」と呼ばれる次のゲームの開始点との間は5 秒以内でなければならないということです。中継されるゲームは例外です。 マルチテーブルイベントでは、テーブルを切り替えるときにプレイヤーは5 秒間でゲーム開始のポジションに到達しなければなりません。 ペナルティによる遅れは、レフリーが判断します。

25.1 ゲームを遅らせることを行ったチームがそのコールを受けたあとは、プレイは10 秒以内に再開しなければなりません。 10 秒の終わりに(もしまた遅延があれば)別の遅延コールが宣言されます。
25.2 この規則の最初の違反はまず警告です。 その後の違反は、プレーヤーにタイムアウトの宣言がなされます。 実例:プレイヤーはゲームの遅延を宣言されます。10 秒後に再開する準備ができていない場合は、タイムアウトがコールされます。タイムアウトのコール後にそれでもまだ再開の準備ができていない場合は、別の10 秒タイムアウトがチャージされます。

26.リコールと失効試合

一度試合が呼び出されたら、両チームは直ちに指定されたテーブルに現れなければなりません。 チームが呼ばれてから3 分以内にテーブルに来なかった場合は、彼らは再び呼ばれます。 再度呼ばれたチームは、失格にならないよう、所定のテーブルに直ちに出頭する必要があります。
26.1 3 分ごとにリコールが呼ばれます。 3 回目、そしてそれ以降のリコールに対するペナルティーは、(遅れた)各ゲームが終了するまでの棄権となります。

26.2 チームがリコールのためにゲームを失った場合、チームはプレイの再開後にテーブルサイドまたはサーブの選択ができます(ひとつのゲームをリコールで失っても次のゲームは出来るということ)。

26.3 この規則の施行はトーナメントディレクターの責任です。

27.テクニカルファウル

公認のトーナメントレフリーの判断で、試合で競合するいずれかのチームが、プレーの諸規則に目に余る、または意図的な違反をした場合は、問題のチームに対してテクニカルファウルが宣言されることがあります。
27.1 テクニカル・ファウルがコールされると、プレイは止まり、相手は3マンロッドからボールを1回打てます。その場合、攻撃側でシュートするプレーヤーと、それをブロックするプレーヤーのみがテーブル留まることが許されます。 1 回のみの攻撃が許され、その間プレーが止まります。 得点された場合、ボールは点を失ったチームによってサーブされます。 得点が得られなかった場合は、ボールがテクニカルコールが発せられた時点の場所から、またはルールで指定された場所からプレーを再開しなければなりません。

27.1.1 ボールが3 マンのロッドから離れると、プレーヤーはテクニカル・ファウルによるショット(ペナルティを)既に受けたとみなされます。 ボールが止められた場合、または防御側の(ゴーリー)エリアに留まった場合、デイフェンスのプレーヤーはショットをブロックしたとみなされます。
27.2 テクニカル・ファウル・ショットでは、(通常と同様)ボールは合法的にプレーされる必要があります。 さらに、時間制限やリセットを含むすべてのルールは引き続き適用されます。

27.3 チームはテクニカル・ファウル・ショットの前および/または後に、タイムアウトを請求することなくポジションを替えることができます。

27.4 タイムアウトはそれが合法的に宣言されるならば、テクニカルショット中に宣言することができます。

27.5 違法なテクニカルショットで得点してはなりません。 テクニカル・ファウルが宣言された場合、またはルールで指定された場合には、プレイはその時点でボールが所持されたロッドで再開します。

27.6 テクニカル・ファウル・ショットによってゲームが終了した場合、相手チーム(負けたほう)は次の試合の最初のサーブを獲得します。

27.7 さらなる目に余る違反、もしくは意図的な違反は、追加のテクニカルファウルをとなります。 いずれの一試合でも3 度目のテクニカルファウルが宣言されると、それは自動的に試合の棄権となります。

27.8 レフリーは、最初のテクニカル・ファウルの後、そのチームによる更なる違反が、ゲームまたは試合そのものからの棄権を引き起こす可能性があることを、いつでも発表することができます。
28.規則の決定と控訴もしある論争が判断が必要な問題を含み、問題が発生した時点でレフリーが存在した場合、彼の決定は最終的であり、控訴することはできません。 もし規則の解釈に関わる論争や、問題が発生した時点にレフリーがいない場合、レフリー(およびその任にある人)はその状況下で最も公正な判断を下すものとします。 このような決定は控訴することができま
すが、以下に定める方法で直ちに行わなければなりません。

28.1 ルールの解釈をアピールするためには、論争時にプレイされるボールがインプレイに出る前に、プレイヤーはそのアピールをレフリーに提出しなければなりません。 試合の敗北(勝ち負け)に関する控訴は、勝ったチームが次の試合を開始する前に提出されなければなりません。

28.2 すべてのルールのアピールは、ヘッドオフィシャルと(もしいれば)少なくとも2名のオフィシャル関連のスタッフが検討するものとします。 上訴に関するすべての決定は最終的なものです。

28.3 明らかにうまく行かないと見えるルールへのアピールを行っているチーム、または判定そのものに対する質問をするチームには、タイムアウトを請求されます。 さらに、レフェリーの裁量によりそのチームは試合の遅れに対して、ペナルティを受けることがあります。

28.4 試合中にレフリーと議論することは許されません。 このルールへの違反は、ゲームを遅らせることへのペナルティ、あるいは、倫理規定違反の原因となります。

29.ドレスコード

ITSF の認可を受けたイベントに参加するプレーヤーは、適切なスポーツウエアを着用しなければならず、最高レベルのパーソナルおよびプロフェッショナルな容姿を維持することが期待されます。 ドレスコードの実施はトーナメントディレクター、ヘッドオフィシャルおよび/またはITSF スポーツ委員会のメンバーの責任です。

29.1 着用を許容されるスポーツ用品は、ウォームアップジャケットおよびズボン、運動用シャツ、スポーツ用ティーシャツ、ポロシャツ、運動用ショーツ、運動靴からなります。
スポーツキャップ、バイザー、スウェットバンド、スポーツバンダナも使用できます。

29.2 禁止された服装には、不道徳さをあらわすもの、タンクトップ、デニムやジーンズ、カーゴパンツ、カーゴショーツ、フォームフィットのスパンデックス、ライクラパンツ、ショーツなどの衣服が含まれます。 フリップフロップ、サンダルなど運動に適さない靴も禁止されています。

29.3 選手は、自分の国の名前がシャツとジャケットに明瞭に表示されるように奨励されています。 世界ランキングを示すパッチを袖に着用する必要があるトップクラスの選手にとっては必須です。 ユニフォームに、国の色、国名、旗、スポンサーのロゴを目立つように表示することは推奨されますが、必須ではありません。

29.4 ドレスコードに違反した時のペナルティは、ゲームや試合の没収である可能性があります。 もし試合中にドレスコードに違反している場合は、試合を続ける前にルールどおりの服装に変更しなければなりません、そしてそのチームは試合の遅延の責任を負います(ルール25 参照)。

30.トーナメントディレクター

トーナメントプレーの運営はトーナメントディレクターの責任で行われます。 これには、くじ引きの作成、イベントのスケジューリング、組み合わせ作り、などが含まれます。このような仕事でのトーナメントディレクターの決定は最終的なものとなります。

30.1 プレーのルール(審判の選任、控訴の取り扱い等)に関するすべての事項は、ヘッド・オフィシャルの責任となります。 トーナメントディレクターはヘッドオフィシャルを任命する責任があります。

30.2 認可されたITSF トーナメントでは、トーナメントディレクターはITSF スポーツ委員会に属するものとします。

31.サイドイベント

31.1 ゴーリー・ウォー ゴーリー・ウォーは、3 マンと5 マンのロッドが持ち上げられ、プレーヤーがゴールキーパーのポジションからお互いに撃つシングルイベントです。

31.1.1 サーブ

プレイを開始するには、ボールをあるマンから別のマンに移動する必要がありますが、2 番目のフィギュアからは直接前に打てません。第2 のマンに接触した後なら、他のどのマンからでもボールを打つことができます。

  • プレーヤーは、ボールを停止する必要はなく、ボールを打つ前に待つ必要はありません。
    ボールは既にインプレイであるとみなされ、時間の計測はボールが第2 のマンに接触した瞬間から始まります。
  • これに対する違反はボール所持の喪失です。

31.1.2 ボールの所有

ボールがゴーリーロッドの届く範囲にあるときは、そのプレイヤーはボールを所有しているとみなされます。 ゴールキーパーのその範囲とは、2 マンロッドが届く範囲からゴールまでです。 テーブルの中心は残りのプレーエリアです。

  • プレー中にボールがテーブルから飛び出したり、2 つのロッドの間でデッドとなった場合、ボールは最後のボール所有者の対戦相手のものとなります(ヒデロー:すなわち最後に打った、または触ったプレーヤーの敵のボールとなる)。
  • ボールがゴールキーパーエリアでデッドとなった場合は、ボールがデッドとなった場所のゴーリーエリアにボールを戻します。
  • テーブル内のロッド、マン、またはバンパーに当たったボールはインプレーであるとみなされます。 これらの出来事は、ボールの所有に影響を与えません。

31.1.3 時間制限

ボールがインプレイとなると、プレイヤーはボールを打つために10 秒間の時間制限があります。 もしボールが3 秒以上停止するか、または1 秒以上ピンされている場合は、ボールが打たれる前に他のマンに触れなければなりません。 これらいずれのルールの違反は、対戦相手へ所有権を失うことです。

31.2 フォー・オン・フォー(Four on Four)

フォー・オン・フォーはテーブルの両サイドに4 人の選手がいて、それぞれのプレーヤーが片手で1 つのロッドをコントロールする特別なイベントです。 プレイヤーは、ボールがフィールドに出、ゲーム開始となったときには、ロッドを変わることはできません。

31.2.1 ポジションの変更

  • チームがポイントを獲得した場合、ボールがインプレーに移る前にポジションを回さなければなりません。 3 マンロッドの選手はゴーリーロッドに移動し、残りの選手は同様に1 つ前のロッドに前進します。
  • チームは試合が始まる前、または試合の間に順番の組みあわせを変更することができます。 しかし、ゲームが開始されたら、チームはゲーム中には同じ移動順番を維持する必要があります。

31.2.2 リーガルショット

  • このゲームはローラーボールスタイルで行われます。つまり、ボールは3 秒以上ピンされること、1 秒以上停止することはできません。 一つのロッドにボールが留まれる時間は10 秒間です。
  • ボールがいったん停止またはピンされたら、前方に打つためには他のマンの体に触れなければなりません。
  • ポイントが違法に得点された場合、サーブは相手チームによってなされます。

31.3  ツーボールローラーボール

ツーボールローラーボールは、2 つのボールが同時にプレーを開始してプレーされる特別イベントです。

31.3.1 時間制限

  • ロッドごとに10 秒のタイムリミットがあり、1 秒以上ボールをピンまたは停止することはできません。
  • もし2つのボールがインプレーで、ボールが1 秒以上ピン、または停止した場合、両方のボールが再びサーブされて再開となります。 もしプレイ中のボールが1 つだけの場合は、相手チームのサービスによって再開となります。
  • ショットは、1 秒の制限時間内に直ちに行われるのであれば、ピンまたは停止したポジションから直接得点することができます。

31.3.2 ボールのサービング

  • サービングをする穴が存在する場合、カウントスリー(ワン・ツー・スリー)で各フォワードはその穴を使ってボールをサービスします。 両方のボールは、互いに1 秒以内にプレイフィールドに落ちなければなりません。
  • サービングの穴が存在しない場合、両方のゴーリープレーヤーは、カウントスリーから1 秒以内に、ボールをゴーリーエリアのコーナーから同時に打たなければいけません。
  • ゴールを決めずにボールがテーブルから外れた場合、両方のボールは再びサーブされます。 さもなければ、得点したチームが残りのボールをサーブします。

31.3.3 得点

  • 各チームがおのおのゴールを決めた場合、いずれのチームもポイントを獲得しません。2 つのボールが再びサーブされます。
  • チームが最初のボールで得点した場合、2 番目のボールをコントロールしているならば、いつでもプレーを停止し1 ポイントを獲得することができます。チームがポイントを獲得することを選択した場合、次のゲームのためにまた2 つのボールがサーブされます。
  • 両方のゴールを獲得したチームは2 ポイントを獲得し、2 つのボールが次のゲームを開始するために再びサーブされます。
  • ゴールに入りそしてすぐに飛び出たボールは、2 ボールローラーボールではゴールと見なされず、プレーを続けるものとします。
    31.4 フォアワードシュートアウトフォアワードシュートアウトは、3 マンロッドからテクニカル・ファウル・ショットを交互に打つシングルイベントです。

31.4.1 ボールインプレー

  • ゲームの最初のショットはコインフリップによって決定され、その後のショットはゲームの残りの間、プレーヤー間で交互に繰り返されます。
  • 各ショットを開始するには、ボールを持ったプレーヤーはITSF の試合開始の手順に従う必要があります。 違反があれば、所有権が失われます。

31.4.2 シュート

  • ボールはひとたびフォワードの3 マンロッドを離れると、打たれたとみなされます。ボールがゴールキーパーエリア内に止まったとき、またはゴールエリアを離れると、ボールはブロックされたとみなされます。

31.4.3 時間制限

  • プレイヤーの持ち時間は15 秒です。 時間のカウントは、ボールが第2 のマンに触れてから1 秒後に始まります。

原本のITSF ルールブックのネットアドレス

https://www.table-soccer.org/rules/documents/2016_Rulebook.pdf
翻訳:岩崎洋子、⿊⻑⼤輔、大伴秀郎
監修:ITSFレフリー 植野穣